ヒルデガルト風フキ味噌

今年も恒例の、庭に生えたフキノトウでフキ味噌を作りました。

もちろんガランガル、ベルトラムなどのヒルデガルトのスパイスを加えて、ヒルデガルト風にアレンジして作りました。

フキはキク科の植物で、英語では「Japanese Butterbur」と呼ばれています。Butterbur(バターバー)という名は、昔この大きな葉がバターを包むのに使われていたことからきているそうです。

英語版の「フィジカ」には、バターバーについての項があり、そこには、バターバーは冷と湿の性質があり、これによってよく育つ。潰瘍の部分に当てると、バターバーの強い冷性は悪い体液を引き寄せると述べています。以前もこちらでお話したと思いますが、英語版の「フィジカ」で「バターバー」と訳されているこの植物は、ドイツ語版の「フィジカ」では、「Großer Huflattich(大きなフキタンポポ)」と訳されています。

現在の植物のラテン語の学術名による植物の分類法がつくられたのは、ヒルデガルトが生きていた時代よりもずっと後のことです。ですから「フィジカ」でヒルデガルトが述べている植物を同定するのはとても難しいそうで、これはそのなかの一例と言えるでしょう。

「フィジカ」で述べられている植物が、正確にはどの植物なのかを知るのには、ヒルデガルトに尋ねるしかないようです。それは残念ながら無理ですね。



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