ヒルデガルトの最後の著書

今日、ヒルデガルトの命日を迎えてしまいましたね。

毎日ヒルデガルトが著書で書き残している言葉や、オーストラリアの詩人が彼女の人生の出来事を表現した詩などを取り上げてきました。それらに触れながら、改めて中世最大の賢女と言われたヒルデガルトの偉大さを実感する一方で、どこか臆病で自信がなく悩む普通の女性としての一面も垣間見た気がします。

今回は、ヒルデガルトが75歳の時に書き上げた最後の著書「Liber Divinorum Operum(神の御業の書)」からビジョン「生命の泉」を紹介したいと思います。「Liber Divinorum Operum(神の御業の書)」は、彼女の最も優れた神学書と言われています:


「私は愛。私はとても生き生きとした神の光。知恵は私を通して働き、私のパートナーである謙虚は、生命の泉に根ざしている。謙虚は平和と親友である。私の生ける光を通して、天使たちは輝きを放つ、なぜなら(太陽光線が太陽を必要とするように)彼らは私の輝きを必要としているからだ。

あなたは水に映る物や人を見たことがあるだろう。これと同じように、人類は私の反映である、なぜなら私は生命の泉だからだ。私は神のスピリットであり、神ご自身が私をあらゆる方向に放ち、万物に生命を与える。どれほど熱心に探しても、生命そのものを実際に見ることができる生き物はいないが、自分の魂が動くのを感じることはできる。魂が肉体を動かすように、水はその中にあるものを動かす。どちらも流れている。

知恵はすべてのものを律するもの。 知恵は、旧約聖書の預言者、他の賢者の言葉、さらには福音書記者の言葉を取り入れ、それらをキリストの弟子たちに伝えた。それにより生きた水の筋が世界中を流れ、男女をその恵みで、網で捉えるようにとらえることができるようにした。生命の泉の水は神の高潔さで輝く。

"The Fountain of Life"、Liber Divinorum Operum III.3 by Hildegard von Bingenより


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